ひがしです!
ついに発売されました!ゼノブレイド3!
この日を待ち望んで3億光年
しばらくはゼノブレイド3ざんまいの生活になりそうな予感がしますo(`ω´ )o
初代ゼノブレイドの発売日が2010年
あれからもう12年も経ったんか∑(゚Д゚)
ゼノブレイド2の発売日が2017年
それからもう5年も経ったんか∑(゚Д゚)
ゼノブレイド3の発売は2022年7月29日
それからもう1週間以上も経ったんか∑(゚Д゚)
永きに渡ってシリーズを遊べることに感謝します!
モノリスソフト、万歳!
任天堂、万歳!
おい。エルデンリングのプレイ体験記はどうした?( ・∇・)
ぐぬぬ
・・・
・・・
頭の良い子はキライだよ(´ω`)
はてさて!
そんなこんなで早速プレイ開始!
今作はどんな物語が紡がれるのか
どんな世界が待ち受けているのか
ワクワク!ドキドキ!思う存分に楽しんでいきましょう!
物語の始まり
始まりは人混みの溢れた時計台が見下ろす街並みで主人公の幼少時代?が描かれる?
女王様の生誕祭
どうやら、何か特別な催し物があるらしい
賑わう人々
無邪気に水遊びをするこども達
ロールプレイングゲームでは何の変哲もない導入パートだ
しかし突然、ありふれた日常は奇妙な景色に変わる
時計台の針が6時の方向を刻んだその瞬間
世界の時間が・・・止まった?
いや、微かに動いているようにも見える
そんな状況の中、主人公の少年だけがこの静寂の世界に抗い?何が起きたのかわからないまま慌てふためいてるようだ
時を刻む音だけが響き、主人公が空を見上げるとそこには
迫り来る地球?宇宙?
何かとてつもなく大きな力を感じる
すると突然
青白い光球と、黄色く輝く光球がぶつかり合い、爆発とともに記録映像のような情景が目の前に広がった
セイリュウだ
ゼノブレイド2の象徴たる大地の姿
ゼノブレイド3のパッケージにも描かれている巨大な獣と同じもののように見える
先ほどの爆発の衝撃によるものか?
セイリュウの体の一部が突然飲み込まれた?
衝撃波を追うように視点は流れ、目の前に現れたのは、戦場
「相争う二つの巨大な軍事国家」
「ケヴェスとアグヌス」
どうやら、今回はこの2つの国家が物語の舞台になるらしい
戦場には巨大な人形兵器が闊歩し
片方のそれは、初代ゼノブレイドの象徴たる機神兵とそっくりだ
「生きるためには何が必要?」
「水?食料?」
「そうじゃない」
「ここで必要なのは」
「”人の命”だ」
戦場で潰えた生命の輝き?が巨大な人形兵器に吸い寄せられていく
「互いの命を削り合い」
「削った命は自らの命へと変わる」
「そして命を削られた者は」
「骸となる」
骸?
初代ゼノブレイドは、巨神と機神が互いの存亡をかけて戦い、骸となった世界が舞台だった
「生きるために戦う」
「戦うために生きる」
「それが俺達の世界」
「アイオニオンだ」
「”永遠”を意味するその名とは裏腹に」
「この世界はゆっくりと死に向かっている」
「俺達は」
「その現実をまだ知らない」
交錯する戦場に目を向けるとそこには
大人の姿に成長した主人公が戦場を駆けぬけていた
・・・
・・・
((((;゚Д゚)))))))
何が何だかわからんぞー
幼少の姿をした主人公がいた世界の時が止まって
気づいたら、大人の姿になった主人公が戦場を駆け抜けていた
超新星爆発みたいなものが起こっていたし
始まりの街並みはこんな血みどろな世界のようには見えなかった
爆発の前と後では異なる世界線?
だったりするのだろうか
それとも、ただ単純にこの戦場がもともとの世界で、時が止まった世界は何か巨大な力を暗示する映像であったのか
わからない
初っ端から何が何だかわからない!
これは期待できそうだ
壮大な物語が待ち受けている気がする
ぼくの想像力はハツカネズミ
目の前の映像をドキドキしながら眺めるだけだ
主人公の名前は”ノア”
”ノア”?
主人公の名前も、何となく「永遠」を意味しそうな響きがするなー?気のせいかな?
・・・
・・・
オープニングと開幕戦闘チュートリアルが終了して
流れた映像は、仮面姿のキャラクターの周りで人間?が生まれる?作られる?場面
どうやら、この世界では、兵士が人工的に?作られているらしい
主人公”ノア”は2大国のうち、ケヴェスに属する兵士
敵、アグヌスを殺す兵器として生まれた存在?
そもそも人間じゃないのか?
「おれたちの寿命は10年」
「生まれてから一期二期と呼んで最後は十期」
「それまでの10年間」
「俺達は戦い続ける」
10年間無事に生き続けた兵士は、成人の儀を迎える
仮面姿のキャラクターは、どうやらこの世界の女王様のようだ
冒頭の映像で流れた女王様の生誕祭と関係があるのだろうか?
成人の儀を迎えた兵士は、横笛の演奏とともに女王様の力?で魂となり世界に還る?のが通例
この世界ではそれは名誉なことであるらしい
側から見たら命が尽きている?刈り取られているだけのように見える
それでも誰も、それが誉のあることだと信じて疑わない
主人公の仲間、”ランツ”と”ユーニ”はこの儀式を絶対に迎えてやろうと意気込んでいる
一緒になってこの儀式を眺める主人公ノアは、些か腑に落ちないような表情だった
死にゆく魂を鎮めるため、横笛を奏でる者を「おくりびと」というらしい
主人公”ノア”も「おくりびと」だ
「敵であっても命のやすらぎは必要だ」
「それがおくりびとである俺の役目だ」
やっぱり主人公は、この世界の常識とは裏腹に「命」というものを何か特別なものと感じているらしい
これぞ主人公!
これからきっと、世界の真実が詳らかになっていくのだろう
ウロボロスとメビウス、世界の敵
物語は動き出す
強大なエーテルエネルギーに吸い寄せられるかのように戦場を進軍するケヴェスとアグヌス
そこに待ち受けるのは、人間が搭乗しないオートロボットを従える謎の集団
主人公”ノア”率いる小隊が、命を奪い合ってたどり着いた先に見たのは
強大なエーテルエネルギーを放つ物体と謎の集団のリーダー?
そして邂逅する
アグヌスの小隊、もう一人の主人公”ミオ”
両者は戦う
理由などない
彼らは戦うことしか知らず、それが当たり前の世界に生きている者
戦いは拮抗する
両者の力はほぼ同じ
だが
”ノア”が振るう赤色のブレイドが発する音?エネルギー?に、違和感を覚える”ミオ”
外観から”ミオ”の耳はネコのように発達している
聴覚に優れているのだろうか
いずれにしても、”赤色のブレイドに”ミオ”は何かを感じているようだ
”ノア”は”ミオ”の戦いのリズムに合わせるようにブレイドを振るう
”ミオ”はアグヌスの「おくりびと」
アグヌスのおくりびとが奏でる旋律が、”ミオ”の戦いのリズムに昇華されているようだ
同時に”ノア”もこの戦いに違和感を覚えている
「戦場(ここ)は何かがおかしい」
「戦ってる場合じゃない」
”ミオ”が感じる違和感とは別の何かだ
「逃げなきゃ」
「逃げる?」
「今俺はそう言ったのか?」
「何故だ?」
「考えてる時間はない」
「ただの勘」
「だけどこれは本物だ」
「アグヌスのおくりびと」
「伝えられるか」
”ノア”は表現することのできない”何か”に危機感を覚えているようだ
”ノア”の訴え、”ノア”が感じる戦場の音に”ミオ”は耳を貸そうとしない
”ミオ”は戦いの中ずっと、違和感を覚えている
「それにあの剣何かおかしい」
この戦いを見つめる謎の集団のリーダーが気づく
目線の先には、”ノア”が振るう赤いブレイド
「あ あれは」
謎の集団のリーダーが振り返った先には、強大なエーテルエネルギーを内包した物体がある
ケヴェスとアグヌスの両軍が狙った、この物体と赤いブレイドに何か関係が?
「なるほどな」
「こんなとこに堕ちたのもそのためか」
大いなる力の真意に辿り着いたかのように、状況をわきまえる謎のリーダー
「へっ」
「これが運命ってんなら」
「いいぜ」
「このゲルニカ・ヴァンダム」
「乗っかってやらぁ」
突如、閃光弾が空に放たれたと同時に、注意を奪われた”ノア”と”ミオ”はヴァンダムに地面に押さえつけられた
「お前ら何故戦う?」
「戦い合う!?」
地面に押さえつけられながら苦しそうな声で”ミオ”が答える
「何故も何も敵が目の前にいる」
「邪魔を」
「するなぁっ」
謎の集団のリーダーが反撃に転じようとする”ミオ”の鳩尾にきつい一撃をお見舞いする
「目ぇ曇らせてんじゃねえよ」
「お前らの目的はアレだろう」
ヴァンダムが指差す場所には、強大なエーテルエネルギーを放つ物体
それと同時に自分を指差す
「俺だろう」
「なのに敵だからだぁ?」
「その敵ってなぁ」
「一体誰が」
「決めたぁ」
この一言でヴァンダムが戦場を制止する
「なぁそれでいいのか」
「本当にそれで」
これに激しく異を唱える両軍の者たち
互いに気持ちは決して満たされない
斃しても斃しても互いに向けた憎悪が鎮まることはない
落ち着いた声で”ノア”が言う
「戦いたくて戦ってる訳じゃない」
「明日の命が目の前にある」
「だから戦うしかない」
「失うことも奪われることもその結果に過ぎない」
「俺達は」
「生きるために戦うしかないんだ」
「決めた奴がいるってんなら教えてくれよ」
「そいつのことをそいつの居場所を」
同じくヴァンダムも落ち着いた声で答える
「知っていると言ったら?」
・・・
・・・
いきなり、ぼくは世界の答えに辿り着くような気がした
疑うことのなかった世界の常識とは違う真実に触れた時、一体全体何が始まるのか
食い入るように目を奪われる、ぼくの世界の時間は止まらない
・・・
・・・
「いいかよく聞け」
「お前らの本当の敵は」
その瞬間
雷撃?いや高エネルギーを纏った光る物体がヴァンダムの胸を突き刺す
刹那の出来事に目を見張る”ノア”
本能的に光る物体が飛んできた方に向けて武器を構える”ノア”一員と”ミオ”一員
まさか。これが”ノア”が抱いていた違和感の正体?
・・・
・・・
モニター越しに映る世界であることなんて、とうに忘れてしまっている
激しい恐怖と争うことのできない力にぼくは息を呑んだ
・・・
・・・
目の前に現れたのは異形
大型で紅の体躯。二つのコア?と身に纏うリング?を通じて身体中にエネルギーが張り巡らされているように見える
頭と肩には青色のツノが生え、顔つきは鬼のよう。不気味に笑う口元は千本針のような歯で覆われている
こいつはやばい
その場にいる誰もが一瞬で理解しただろう。圧倒的な存在に対する畏怖の念を
”ノア”が鬼の異形と向き合うと同時に、赤いブレイドが何かに共鳴するかのように振動し始めた
「ブレイドが何だ!?」
ユー二の脳内では、過去にこの鬼の異形と相対したかのような映像が流れる
しかし、本人は混乱するばかりで、ハッキリとした記憶ではなさそうだ
「あれは生物なんかじゃない別の何かだ」
異形の瞳は赤色で鈍く発光している
よく見るとこの瞳に宿る模様は、「∞」無限
狼狽する両軍を目の前にして、異形は挑発的な態度で喋り出した
「おいおい」
「そこで終わらせんじゃねえよ」
「とっとと続けろよ殺し合い」
「それがお前達の存在意義だろう」
負傷した胸を押さえながらヴァンダンが声をふり絞る
「メ」
「メビウス」
鬼の異形はメビウスというらしい
メビウスは、この状況を嘲笑うかのように楽しんでいるみたいだ
世界の真実を知る側の存在?であるからなのか、余裕綽々の立ち振る舞い
強大なエーテルエネルギーを放つ物体に目を向けながらメビウスは続ける
「いいなぁ最高だ」
「二つの軍勢が一つの石っころのために殺し合うってのはな」
「さぁ目的のモノは目の前だ」
「手にしてみろよ」
「手にする一寸前にこの俺が殺してやる」
「最高だろ」
「最高に美味いぜ」
「その瞬間の命は」
・・・
・・・
目的のモノ?
やはりこの物体には何か秘められている?
手にする一寸前に殺す?
メビウスはこれを触らせたくない?
ますます状況がわからない
・・・
・・・
メビウスとの戦いは混乱を極める
ヴァンダンが軋む身体を何とか動かして操縦する大型兵器を、メビウスは安易と破壊する
メビウスの手に捕まるヴァンダンを助けるべく、”ノア”が走り出した
戦闘開始だ
・・・
・・・
”ノア”一行と、”ミオ”一行の共闘
こんなに早く主人公一行が邂逅するとは思わなかった
パッケージに表示されているメンバー6人、フルセットだ
いくら6人集まっても、この鬼の異形に敵うのだろうか
不安な気持ちが晴れないまま、ぼくは戦う
・・・
・・・
互いの存在を認められずとも、この場は一緒に戦うしかない
ぎこちのないフォロー、それでいてクリティカルなカバーで、”ノア”一行と、”ミオ”一行は鬼の異形と戦い続けていた
その戦いの最中
ヴァンダンは目的のモノに近づき、必死に拳を振り上げる
「動けっ」
「動けぇっ」
「ここで動かなきゃ」
「あいつらは」
「世界は」
すると、目的のモノが花開くように起動しエーテルエネルギーが溢れ出した
「そうこなくっちゃな」
「ここまで来た甲斐がねぇってもんだ」
メビウスの鈍く光る爪が、”ノア”と”ミオ”をまとめて貫こうとしたその瞬間
「終わらせるかぁ」
目的のモノが放つ衝撃に、ヴァンダンの魂?
いや
そんな曖昧なモノじゃない
ヴァンダンの姿形そのものが、身体から引き剥がされた
広がる衝撃波は、同じく6人の兵士の身体から姿形を引き剥がす
まるで、何かに囚われていた身体を浄化するかのように
時が止まる
”ノア”の頭の中に”ミオ”の記憶が走馬灯のように流れ込む
”ミオ”の頭の中に”ノア”の記憶が走馬灯のように流れ込む
同じ景色
厳密には互いが辿った命の轍の景色
”ノア”の右眼の火時計が欠けることなく円状に燃え盛る
”ミオ”の左目の火時計が欠けることなく円状に燃え盛る
二人は重なり合い生誕する
大型で青紫の体躯。身体の中心に据えるのは二人の精神が重なりあって生まれた大きなコア
洗練されたフォルムで頭には一角が聳える。メビウスとは違って刺々しさはない
羽?という表現が正しいのどうか?威風堂々とマントを纏うように生えるブレード形状の外殻が、美しいフォルムと未知なる力強さを想起させるようだ
”ノア”と”ミオ”が互いを「中にいる」と感じている姿を見て、メビウスが喋る
「ご明察だなぁ」
「やはりインタリンクしやがった」
「あおの野郎の言った通りって訳か」
やはり二人は状況が飲み込めていない
「インタリンク?」
メビウスが続ける
「ま いいや」
「”お前達”のその姿は」
「ウロボロスってんだ」
「よぉく覚えとけ」
二人は聞き返す
「ウロボロス?」
メビウスはそんな二人の反応なぞ気にかけていない
「そんでもって」
「この俺はメビウス」
「似てるだろぉ俺達は」
「ケヴェスとアグヌスが一つになって」
「漸く俺と同じになれるっと寸法さ」
驚くような仕草で二人が喋る
「俺達が」
「一つに」
メビウス大きく腕を広げて得意気に答える
「ま 言ってみりゃでき損ない」
「要するに俺達ゃ敵同士ってことさ」
二人は目の前の存在を再認識し、構える
「敵」
メビウスの挑発的な態度は変わらない
「理解できたか?」
「できたんなら」
「仕切り直していくぜぇ」
もう一度、戦闘開始だ
・・・
・・・
操作するのは”ノア”と”ミオ”が重なり合って生まれたウロボロス
繰り出す技はどれも強力なものばかりだ
大型の体躯で緩慢さを感じる動きは、重い一撃となってメビウスを圧倒する
・・・
・・・
ウロボロスの力は、さっきまで絶望的な力を奮っていたメビウスと互角か、それ以上の強さだ
空を高速で駆け抜け、振り下ろした拳がメビウスを地面にたたきつける
「つええなぁ」
「ほんとつええわ」
「いいぜ」
「賭けは俺の負けってことで」
・・・
・・・
誰と話しているんだ?
窮地に立たされてもなお、メビウスは”ノア”たちを嘲笑うかのように楽しげな様子に見える
どうやら、二人も同じ気持ちのようだ
・・・
・・・
「誰と話しているの?」
ウロボロスの中で”ミオ”が喋る
「わからない」
「でも」
ウロボロスの中で”ノア”が答える
そして
不気味な笑いをこぼしながら、メビウスが続ける
「俺の置き土産だ」
「遠慮せずに貰ってくれ」
メビウスの瞳が赤く光線を放ち、空に「∞」の模様が投影された
瞳に宿っていたあの形だ
世界のどこかでそれを見上げる存在が数名
1名
2名
3名だ
誰も常人な人形に見えるが、ウロボロス、メビウスと近い体躯を模したボディスーツに包まれている
「これで”世界はお前らの敵”だ」
「その命の行く先」
「楽しみに”観て”いるぜ」
言葉を紡ぎ終えると同時に、メビウスはその場から姿を消した
・・・
・・・
ワープしたのか?
それとも、命が潰えたのか?
真相はわからないが、兵士たちが骸になるときと同様に、生命エネルギーが拡散したようにみえた
「命の行く先」「”観て”いる」という表現が正しければ、傍観者のような立場になったと思えなくもない
ひとまず危機は去ったみたいだ
・・・
・・・
「あいつ何者だったんだ」
言葉を紡ぎ終える同時に、ウロボロスは消失し”ノア”と”ミオ”が元の二人の姿に戻った
世界の秩序と命、大剣の突き立つ大地シティー
二人は互いの顔を見合わせるようにして、事態を飲み込もうとしている
駆け寄る仲間達
しかし、危機は去っても両軍は警戒態勢だ
もともと両者は敵同士
ついさっきまで、互いの命を削りあっていたくらいだ
「そこまでだ」
「お前ら」
「武器を収めろ」
「もう敵同士じゃない」
深手を負ったヴァンダムが、苦しみながら”ノア”たちに訴えかけてくる
よろめくヴァンダムを介抱すべく走り寄る”ノア”一行、”ミオ”一行
ヴァンダムは齢60歳
”ノア”たちは、シワシワな顔を不思議そうに眺めている
そう
”ノア”たちは10期を超えて生きた兵士を見たことがないのだから、人間の老化現象に驚くのも無理はない
「初めてだろうな」
「俺のような人間を見るのは」
ヴァンダムは落ち着いた声で語り続ける
「お前らはウロボロスになった」
「瞳の命の火時計」
「変わったんじゃねぇか」
”ノア”たち、”ミオ”たちは、それぞれ顔を見合わせている
・・・
・・・
確かに火時計の形が変わっているようだ
”ノア”と”ミオ”がインタリンクして、ウロボロスに変身したときと同じ
何かの呪縛から解き放たれたのだろうか
そうすると、命の火時計とはそもそも何だ
”ノア”たちを何か大きな輪の中に閉じ込めるために、世界の敵が仕組んだ枷か何かなのだろうか?
・・・
・・・
「そいつはウロボロスの環だ」
「良かった」
「お前らに託せて」
ヴァンダムは”ミオ”の首筋にある模様を見つめながら言う
この模様は、”ノア”たち、”ミオ”たち、ここまで登場してきた兵士たち皆に刻まれているモノのようだ
「その刻印10期後半」
「成人まであと三ヶ月ってとこか?」
「他の連中はまだ二年近くありそうだな」
”ノア”は9期
ヴァンダムの見立てが正しければ、そのほかの仲間たちみな、8から9期目ということになる
「俺はお前らの6倍生きてきた」
「これが人本来の姿だ」
「それでもまだ」
「終わりじゃない」
「こうしてやられさえしなけりゃな」
ヴァンダムの傷は深い。おそらくすでに死を受け入れているのだろう
「お前ら生きたいか」
「もっと生きたいか」
「お前ら同士が戦う必要は」
「もうない」
「だが命の長さは別だ」
「この先お前らを」
「”メビウス達”は決して見過ごさない」
「お前らはもう”運命共同体”だ」
「常にその命を狙われることになるだろう」
・・・
・・・
”運命共同体”と”メビウス達”とが対比されているように、ぼくには見えた
ノアたちを”運命共同体”と表したのは何か特別な理由があるのだろうか
手を取り合って一緒に戦え。世界の敵に立ち向かえ
ということを伝えたかっただけなのだろうか
それとも、生物として逆の立場にいることを暗に仄めかしたのだろうか
ただ
ヴァンダムはさっき、自分が長く生きていることを、「これが人本来の姿だ」と
ノア達に言い聞かせていた
裏を返すと”ノア”たちは本来”人”であるが、今は”人ではない何か”に創り変えられているという解釈もできる
もしも、”ノア”たちが”人”であるのなら、”メビウス達”の敵は”人”であって、”人”の敵は”メビウス達”だ
そもそもヴァンダムのような”純粋なる人”はこの世界にどれだけの数が生きているのだろうか
”メビウス達”と”人”の戦いの果てに、”人”は本来の命の灯火を封印されてしまって、”ノア”たちのような兵士が生み出されている?
だとしても何故、わざわざ兵士を創り出している?
想像が膨らむばかりで一向に答えには辿り着かない
今はただ、前に進むしかないのだろう
・・・
・・・
「それでも」
「生き延びたいと願うのなら」
「目指せ」
「大剣の突き立つ大地」
「我らが希望」
「シティーを」
・・・
・・・
「大剣の突き立つ大地」とは、やはりゼノブレイド3のパッケージに描かれている大剣のことを指しているのだろう
見た目は初代ゼノブレイドの機神が振るった大剣にそっくりだ
目指すべき場所「シティー」は、ゼノブレイド2で主人公が目指し続けた場所「楽園」の設定と酷似している
前作、前々作を彷彿とさせる数々のメタファーに、ぼくは胸が弾む
・・・
・・・
「お前らの”本当の敵”を倒すために」
「そして取り戻せ」
「世界の秩序と」
「”命”を」
「いいな?」
「その命たった10年で終わらせるな」
力強く美しい言葉が戦場に響き渡るのと同時に、ヴァンダムの体からは徐々に生命エネルギーが浮かび上がってきた
兵士たちが骸となったときとは、全く違う輝き
骸のそれは鈍い赤
ヴァンダムのそれは光り輝く黄金
「命を紡げるのは」
「ウロボロスとなった」
「お前達だけだ」
空に還る美しき魂を目の当たりにして、二人の”おくりびと”が横笛を奏でる
”ノア”と”ミオ”が奏でる譜は、多くの兵士たちが命を堕としたこの戦場を、とても優しい輝きで包み込んでいた
「ありがとう」
「一緒におくってくれて」
敵であったはずの”ノア”に向けて、”ミオ”がはじめて、優しげな口調で語りかけた言葉
「いや」
「これが俺達のすべきこと」
「去っていく人の声を届けるのがおくりびとの役目だから」
”ノア”はこれまでもずっと、敵、味方関係なく、命を等しく敬っていた
「うん」
ハッとした表情を浮かべながら、”ミオ”は何か大事な記憶を確かめるように、”ノア”の言葉に頷いていた